ケジラミに関するご質問｜札幌中央クリニック性感染症総合検査・治療機関

毛ジラミは、吸血性の昆虫で、その主な寄生部位は陰毛です。毛ジラミの体長は雌成虫1.0～1.2mm、横に広く円形に近く、中脚・後脚に大きな爪を備えています。卵は7日前後で孵化し、幼虫を経て成虫となり、生活環は3～4週間です。寄生部は主に陰毛ですが、腋毛、大腿部の短毛、睫毛、眉毛、頭髪に寄生する事があります。

ケジラミは性交渉以外にもオーラルセックスでも感染しますか？

基本的に、毛ジラミは毛のある場所であれば寄生しますので、オーラルセックスで、陰毛と頭髪が接触すれば感染します。

ケジラミはコンドームをしてセックスしても感染することがありあますか？

コンドームを着用した性行為でも、陰毛と陰毛は接触しますので、全く意味がなく、感染します。

ケジラミは公衆トイレの便座や水着の試着で感染することがありあますか？

便座での下着の上げ下ろしや、直接有毛部に触れてしまう試着などでは、感染の可能性は非常に高いです。毛ジラミは、人から離脱しても条件が良いと２日程近く、生存してします。

ケジラミはタオルやベッドから感染することもありますか？

タオルやペットからの感染の可能性も非常に高いです。生活を共にしている方が感染した場合は、家族全員（毛の多いペットを含め）の寄生の有無を調べて、いっせいに治療をしないとピンポン感染が考えられます。

ケジラミは温泉やプールで感染することもありますか？

温泉やプールの水の中での感染の可能性はかなり低いのですが、タオルなどからの感染は十分に考えられるので、感染者との共有は避けられる様にしてください。

ケジラミは熱い温泉や石鹸では死にませんか？

毛ジラミは、熱いお湯や石鹸では死にません。卵はセメント様物質で毛に固定されていて、1週間程度で孵化します。専用の治療薬や治療用シャンプーを使用して、治すしか方法はありません。

ケジラミの治療は毛をすべて剃るって本当ですか？

寄生部位をなくす意味では、毛を剃ることは有効ですが、体毛の全てを剃ることは難しいので、専用の治療薬や治療用シャンプーを使用して、治すしか方法はありません。

ケジラミは目に見えることもあるって本当ですか？

毛ジラミは、肉眼で確認する事が出来ます。ただ、感染初期は、毛ジラミの数が少ないため、見つける事が困難な場合もあります。

ケジラミを直接手で触って、体の他の部位に触れた場合は伝染しますか？また、他人にも伝染しますか？

毛ジラミは、接触による感染が主ですので、十分に可能性はあります。また、他人の方にも同様な事がいえます。

ケジラミは男性に多いSTD（性感染症・性病）と聞きましたが、女性も感染しますか？

毛ジラミは、性別や年齢は関係なく感染します。

ケジラミの感染は女性からがほとんどで女性の自覚症状が少ないと聞きましたが、本当ですか？

毛ジラミの感染ルートに関しては、特に男女は関係ありませんが、女性の場合は長髪の場合が多いため、感染しやすいといわれています。非常に強い痒みを伴う事が多いですが、極稀に本人は痒みに気づかずに、フケのように見えて他人が気づく場合もあります。

ケジラミを放置しておくとどんな危険がありますか？

毛ジラミを放置しておくと、痒みのために掻破性湿疹、二次感染で毛嚢炎、膿痂疹を併発する場合があります。

ケジラミをは完治しますか？

毛ジラミは、しっかりとした治療を受けて頂ければ完治します。

パートナーがケジラミだといわれました。自分には何の症状も出てませんが、潜伏期間などありますか？

毛ジラミの潜伏期間は、接触があった当日から１５日目位が１つの目安ですが、感染後、痒みを自覚するまで１～２ヶ月かかる方が多くいらっしゃいます。また、痒みの程度には個人差があり、数匹の寄生で激しい痒みを訴える方もいれば、多数の寄生で痒みに気づかない場合もあります。

ケジラミと陰部のにおいは関係ありますか？

毛ジラミと陰部の臭いは、全く関係ありません。

ケジラミがひげやワキ毛、頭髪にうつることはありますか？

毛ジラミは、毛の生えている場所であればどこにでも寄生します。例えば、まつ毛に寄生した場合、目やにの様に見える事もあります。

ケジラミとアタマジラミは違いはなんですか？

毛ジラミもアタマジラミも人に寄生しますが、毛ジラミは、アタマジラミと異なり、主として性行為によって感染し、主な寄生部位は陰毛です。ただし、近年の性行為の変化により寄生の場所も多様になっています。

犬や猫に寄生している種類と同じですか？

基本的には、人と動物の寄生の種類は異なりますが、人から動物へ、動物から人への寄生も報告されているため、同様な種類が寄生している場合もあります。

性感染症（STD）に気づかずにいると・・・

男性、女性ともに不妊症の原因になる場合があります。特に女性の場合、妊娠期に感染していると、流産や早産の原因に。さらに、子供が感染して産まれた場合、肺炎や失明の原因になったり、死にいたることもあります。必ず妊婦検診を受けましょう。また、HIV（エイズウイルス）に感染する可能性が通常の3～5倍高くなると言われています。性感染症（STD）は放置していると、最悪の場合、死に至ることもある恐ろしい病気です。自分とパートナーのためにも、定期的に検査を受けるようにしましょう。