性病(STD)は自然治癒する病気ではありません。医師による性感染症(STD)診断、治療はお早めに。
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毛ジラミ症というのは、毛ジラミという吸血昆虫による、性行為感染症の1つです。成虫の大きさとしては、大体2mm位の大きさで、肉眼でも確認する事が可能です。そして、陰毛の毛根にしがみついている時は「シミ」などに、陰毛を移動中には「フケ」などに見える為、ご自身で発見されるのは、多少困難な場合があります。基本的に、成虫の毛ジラミは、陰毛の毛根にフック状の鈎爪で身体を固定して、皮膚から吸血し、毛ジラミの卵は、毛(皮膚から1・2mm程度上の部分)に粘着しています。
基本的に、性感染症の1つですので、毛ジラミ保有者と性行為をされた場合に感染します。ただ、集団で入浴するなどの場合にも、感染する症例があります。
主な症状は、陰毛の生えている部分を中心に、痒みを生じ、肛門周囲や大腿などの体毛にも及び、場合によっては、頭髪に毛ジラミが感染する事もあります。
自覚症状が出るのは、大体、数日後経過してからで、症状の程度は個人差があり、数匹で痒みを感じる人から、多数毛ジラミが存在していても、あまり痒みを感じない人もいらっしゃいます。
痒みがあっても、皮疹などの皮膚所見が余りないのが特徴となります。
陰毛が痒いという症状が出た場合、患部をしっかりと観察されてみてください。また、下着にシラミの排泄による黒色点状の染み(血糞)も参考になります。虫体または卵が確認できれば、それで診断となります。基本的に、自己診断出来ますが、病院に行かれて、毛を採取し、顕微鏡で確認して頂くと、確定診断となります。
毛ジラミは、人体から離れても48時間は生存しますので、下着・シーツ・タオルなどの共用を避けて頂き、毎日こまめに洗濯をされる様にしてください。(アイロンや布団乾燥機は、より効果的です。)また、家の中のタタミやカーペットなどにも毛ジラミが潜んでいる場合もありますので、毛ジラミと確定診断された場合、一度は、バルサンなど(害虫駆除薬)を使用して、家の中の毛ジラミを駆除される事や、毛ジラミに感染された人で、ペットなど(特に毛が多い動物)飼っている人は、速やかに動物病院に連れて行く事もお勧めします。
毛ジラミが存在している周囲の毛全てを、専用のシャンプーを用いて、15日間しっかりと洗って頂ければ完治します。(専用のパウダーも治療に有効的です。)また、毛ジラミを増やさない様に、体毛は出来るだけ剃毛される様にされてください。
男性、女性ともに不妊症の原因になる場合があります。特に女性の場合、妊娠時期の感染は流産や早産の原因になることもあります。感染が子供に影響してしまうこともありますので、必ず妊婦検診を受けましょう。またHIV(エイズウイルス)に感染する可能性が通常の3~5倍高くなると言われています。性感染症(STD)は放置していると悪化してしまうことも多く見られます。自分とパートナーのためにも、心配な時は検査を受けるようにしましょう。